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浅虫温泉（ゆ〜さ浅虫）
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独断ミシュラン 総 合 点 ☆☆ ゆったり度 ☆☆ ひなび 度 ☆ ぴかぴか度 ☆☆☆ 眺めの良さ ☆☆☆☆ 泉 質 ☆☆☆ 投資満足度 ☆☆☆ |
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| あさむし（ゆ〜さあさむし） |
泉質／源泉温度： |
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉／58.6℃ |
| ＧＰＳ情報（微妙にずれる場合があります） |
緯度 北緯 40ﾟ53'22.26" 経度 東経 140ﾟ51'54.49" |
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私が以前に浅虫温泉に訪れたのは、既に25年ほど前のことだ。当時、まだ東北新幹線など走っておらず、東京から陸路で青森に行くには寝台特急を利用するか、もしくは昼間の特急で9時間ぐらいじっと我慢して行かねばならなかった。2004年になって、たまたま訪れる機会ができたので、ものすごく久しぶりの同温泉を訪れてみることにした。
当時「浅虫」だった駅名は「浅虫温泉」に変わっていた。地元をあげてこの温泉地をアピールしようという狙いだろう。ただ、同じ青森でも酢ケ湯や蔦といった八甲田山中の著名な温泉地と比べると、やや地味な印象はぬぐえない。今も駅前では温泉の臭いがかすかに立ちこめ、駅前の旧道には数々の温泉ホテルや旅館が建ち並ぶものの、人の姿はお世辞にも多いとは言えなかった。地元では振興のために、「麻蒸湯札」という通行手形のような物を発行し、旅館の温泉をハシゴして利用できる企画も展開していた。ともあれ、そんな同温泉街で随一と言っても良さそうな集客力を誇っている（ようにみえる）のが、公共温泉施設である「ゆ〜さ浅虫」だった。私は今回、ここに訪れるまでこの施設が出来ていたのを知らなかった。どうやら横を走る国道の「道の駅」も兼ねているらしく、かなり多くの人が来ているようだった。観光みやげのほか、地元の新鮮な農水産物を販売する店もある。販売所と言うよりはスーパーに近く、地元の人たちも多く利用しているようだった。周囲のホテルを利用しようかと思ったが、どんなところか気になるので利用してみることにした。
会議室やらレストランやらが併設されたビルの５階に温泉浴場はある。靴を脱いで鍵をかけ、自動販売機で利用券を買うという、この手の施設でほぼ標準形になりつつある利用方法を導入している。利用料金は350円で、非常に安い。受付に券を出して浴室に向かう時、海に面した側にある大きな窓に目が向く。あいにくこの日は天気が良くなかったが、眼前に陸奥湾を望むことができ、良い雰囲気であった。さて脱衣所（個人個人のロッカー式）を経て浴室に入る。広さは、まー中ぐらい、といった規模だ。浴槽は２つあり、１０数人は入ることができる。お湯は透明に近いがほんのりわずかに濁りがある、という程度。肌触りはやわらかめだ。そして何にしても浴槽にはかなり大きな窓が付いており、期待通り陸奥湾を望みながら湯浴みを楽しめる。中京地方の人には「南知多温泉と似ている」というと分かりやすいだろうか。目の前に「湯の島」がぷかぷかと浮かぶ海をぼんやり眺めながら温泉に浸かっていると、旅の疲れも次第に洗い流されていく感じだ。湯上がり後もしばらく体がぽかぽかするが、意外とさっぱりする。そして体はすべすべ。眺めの良い待合室でこれまた海を見ながら冷たい飲み物などを飲んでいると、なんだが優雅な気分になってくる。
残念なのは露天風呂がないことだ。いかんせん内湯だけでは浴室内の温度と湿度が高すぎ、すぐにのぼせてしまう。せっかくの良い眺め、ぜひとも露天で楽しみたいものだ。真ん前にある道の駅からの視線をどうするとかいう問題もあるかも知れないが、この立地なら良さそうなのになー、と思ってしまった。
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| ゆ〜さ浅虫の外観 | 浅虫温泉の全景 | 建物から海を望む | 待合室の海に面した大きな窓 |
湯上がり後は施設側の思惑通り、しっかりと１階の土産点でわんさか色んな物を買い込んでしまった。観光みやげコーナーも良いのだが、それにもまして農水産物売り場は充実していた。新鮮な野菜や魚介類が、「うっそー」と驚く安い値段で販売している。このまま東京に持っていきたい誘惑に駆られてしまった。店の端の方には飲食コーナーもあり、イカ焼きやらを食べることが出来る。私は「ホタテの天ぷら蕎麦」をいただいた。これがよくダシがしみていて満足度が高かった。なお蛇足だが、この地元では「浅虫ラーメン」なるものを名物化しようとしているらしい。おそらくホタテなどを活かしたラーメンなのだろうが、また機会があれば食してみたい。（2004年）