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宮前平温泉（湯けむりの庄）
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独断ミシュラン 総 合 点 ☆☆☆☆ ゆったり度 ☆☆☆☆ ひなび 度 ☆ ぴかぴか度 ☆☆☆☆☆ 眺めの良さ ☆ 泉 質 ☆☆☆☆ 投資満足度 ☆☆☆ |
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| みやまえだいら（ゆけむりのさと） |
泉質／源泉温度： |
弱アルカリ性温泉 |
東急田園都市線の沿線である宮前平は典型的な東京のベッドタウン。駅周辺にはマンションや戸建住宅などが建ち並び、一見するとこのあたりに温泉があるようにはみえない。駅からも至近のそんな場所に、忽然と温泉施設が現れる。比較的新しい都市型の天然温泉施設で、首都圏で複数展開している「湯けむりの庄」である。駅から徒歩数分という距離ではあるが、駅を出るとすぐに急坂を登る地形になっているため、歩いていくと息が切れそうになる。もちろん駐車場も完備されているが、近所に住む人が歩いてやってくる、という例も多いようだ。ちなみに自動車の場合、東名川崎インターからも数分で着く距離である。
施設は非常に真新しいが、外観はちょっとした旅館のような落ち着いた雰囲気になっており、「近場のスーパー銭湯」という雰囲気は無く、小旅行に来たような気分に浸ることができる。
入り口を入るとまず靴を脱いで靴箱に預け、その先のカウンターで受付をする。料金は完全後払い製になっており、館内での飲食など追加サービスを一括して退場時に支払う仕組みだ。「入浴のみ」もしくは「岩盤浴も利用」などと告げると、バーコードつきのリストバンドを渡してくれる。入浴者はそのまま大浴場方面に向かい廊下を進んでいく。すると男女別に分かれている直前でもうひとつカウンターがある。ここでリストバンドを提示すると、タオルと館内着のセットを渡してくれる。ちなみに浴室内にはシャンプーとソープも用意されており、基本的に「手ぶら」で利用できるようになっている。もちろん脱衣所には個別のロッカーが用意されており、ロッカーの鍵もリストバンドになっていて着用して温泉を利用する。
さて肝心の施設だが、屋内には源泉を使う大浴槽のほか、ジェットバス、マッサージバス、サウナ、水風呂などを完備ている。温泉は「琥珀湯」と名づけた弱アルカリ性の温泉で、茶色くにごっている。やや塩辛く、独特な臭いがついているのが特徴だ。お湯はややぬるっとした肌触りで、体によくまとわりついて体内に染み通っていくように感じる。住宅地にある温泉のわりには、なかなか本格的である。また大浴槽の近くには電車のロングシートのような細長い椅子状になっている部分があり、背中に当たる部分に少量の温泉が流れ、足元は足湯になっている。椅子に座りながら温泉で温まることができる工夫がなされている。
屋外もなかなか充実している。源泉を使った露天風呂にくわえ、１人用、２人用の「つぼ湯」もあり、気分に応じて色々な浸かり方を楽しめる。また「寝湯」もあり、深さ数センチ程度の床に寝ながら背中に温泉をあててリラックスができる。これはなかなかいい感じで、しばらくするとそのまま眠ってしまいそうになる。木製のベンチもあり、夜風に当たってほてった体を冷やしつつ、また温泉を楽しむといったことを繰り返していれば、あっという間に時間が過ぎてしまう。
別料金で岩盤浴を楽しむことも可能だ。また併設でレストランもあり、豆腐料理などが楽しめる。さらに、リクライニングチェアーや個別のテレビを完備した休憩室もあり、湯上り後に一休みをすることも可能だ。利用料金はやや高めという印象ではあるが、たまに楽しむ分には許容範囲であろう。
（20１2年）